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ハラスメントに関する法律とハラスメント防止のために講ずべき措置

1.職場におけるハラスメントに関する法律

職場におけるハラスメントに関する法律は、以下のとおりです。

セクシュアルハラスメントについて

職場において行われる性的な言動に対するその雇用する労働者の対応により当該労働者が労働条件について不利益を受けたり、性的な言動により当該労働者の就業環境が害されることがないよう防止措置を講じること

(男女雇用機会均等法第11条関係)

妊娠・出産等ハラスメントについて

上司・同僚からの妊娠・出産等に関する言動により妊娠・出産等をした当該女性労働者の就業環境が害されることがないよう防止措置を講じること

(男女雇用機会均等法第11条の2関係)

上司・同僚からの育児・介護休業等に関する言動により当該労働者の就業環境が害されることがないよう防止措置を講じること

(育児・介護休業法第25条関係)

なお、男女雇用機会均等法および育児・介護休業法は、妊娠・出産・育児休業等の申出や取得を理由とする事業主による解雇等の不利益取扱いについても、禁止しています。

2.事業主がハラスメント防止のために講ずべき措置

事業主は職場におけるハラスメント(セクシュアルハラスメント、妊娠・出産等ハラスメント)を防止するために以下の措置を講じる必要があります。

事業主が講ずべき措置

  1. ハラスメントの内容、方針等の明確化と周知・啓発
  2. 行為者への厳正な対処方針、内容の規定化と周知・啓発
  3. 相談窓口の設置
  4. 相談に対する適切な対応
  5. 事実関係の迅速かつ正確な確認
  6. 被害者に対する適正な配慮の措置の実施
  7. 行為者に対する石製な措置の実施
  8. 再発防止措置の実施
  9. 業務体制の整備など、事業主や妊娠等した労働者等の実情に応じた必要な措置
  10. 当事者などのプライバシー保護のための措置の実施と周知
  11. 相談、協力等を理由に不利益な取扱いを行ってはならない旨の定めと周知・啓発

3.労働者の妊娠・出産、育児休業、介護休業等に関する制度

以下の内容は、法律で定められている制度になります。自社の就業規則等で定められている制度や申請方法についても確認しておく必要があります。

男女雇用機会均等法

保健指導または健康診査のための時間の確保

事業主は、女性労働者が妊娠中または出産後の女性労働者のための保健指導または健康診査を受診するために必要な時間を確保することができるようにしなければなりません。

医師等からの指導事項を守ることができるようにするための処置

妊娠中の通勤緩和
交通機関の混雑による苦痛はつわりの悪化や流・早産等につながるおそれがあります。医師等から通勤緩和の指導を受けた旨妊娠中の女性労働者から申出があった場合には、事業主は、その女性労働者がラッシュアワーの混雑を避けて通勤することができるように通勤緩和の措置を講じなければなりません。

妊娠中の休憩に関する措置
医師から休憩に関する措置について指導を受けた旨妊娠中の女性労働者から申出があった場合には、事業主はその女性労働者が適宜の休養や補食ができるよう、休憩時間を長くする、回数を増やす等休憩に関して必要な措置を講じなければなりません。

妊娠中または出産後の症状等に対する措置
妊娠中または出産後の女性労働者が、健康診査等の結果、医師等からその症状について指導を受け、それを事業主に申し出た場合には、事業主は医師等の指導に基づき、その女性労働者が指導事項を守ることができるようにするため、作業の制限、勤務時間の短縮、休業等の措置を講じなければなりません。

【参考】母性健康管理指導事項連絡カード
「母性健康管理指導事項連絡カード」とは、妊娠中および出産後の女性労働者が上記の医師等から受けた指導内容が、事業主に的確に伝えられるようにするために定められたものです。女性労働者からこのカードが提出された場合、事業主は記載内容に応じた適切な措置を講じる必要があります。

労働基準法

軽易業務への転換

妊娠中の女性労働者が請求した場合には、他の軽易な業務に転換させなければなりません。

危険有害業務の就業制限

妊娠中または出産後の女性労働者等を妊娠、出産、哺育等に有害な業務に就かせることはできません。

時間外、休日労働、深夜業の制限、変形労働時間制の適用制限

妊娠中又または出産後の女性労働者が請求した場合、これらを行わせることはできません。なお、深夜業とは、午後10時から午前5時までの間の就業のことをいいます。変形労働時間制がとられる場合にも、妊娠中又または出産後の女性労働者が請求した場合には、1日および1週間の法定労働時間を超えて労働させることはできません。

産前休業

出産予定日の6週間前(双子以上の場合は14週間前)から、請求すれば取得できます。

産後休業

出産の翌日から8週間は、就業することができません。ただし、産後6週間を経過後に、本人が請求し、医師が認めた場合は就業できます。

解雇制限

産前・産後休業の期間およびその後30日間の解雇は禁止されています。

育児・介護休業法

育児休業

1歳に満たない子を養育する労働者は、男女を問わず、希望する期間、子を養育するために休業することができます。
※子が1歳以降、保育所等に入れないなどの一定の要件を満たす場合は、子が最長2歳(注)に達するまでの間、育児休業を取得することができます。
注:原則1歳までである育児休業を6か月延長しても保育所に入れない場合等に限り、更に6か月(2歳まで)の再延長が可能です。

◎正社員だけでなく、有期契約労働者やパート労働者であっても、一定の要件を満たしていれば育児休業を取得することができます。
①育児休業取得を申し出た時点において過去1年以上継続して雇用されていること
②子が1歳6か月(2歳までの育児休業の場合は2歳)に達する日までに、労働契約(更新される場合には、更新後の契約)の期間が満了することが明らかでないこと

短時間勤務制度

事業主は、3歳未満の子を養育する男女労働者について、短時間勤務制度を設けなければなりません。

所定外労働の制限

事業主は、3歳未満の子を養育する男女労働者から請求があった場合は、所定外労働をさせてはなりません。

子の看護休暇

小学校入学前の子を養育する男女労働者は、会社に申し出ることにより、年次有給休暇とは別に、1年につき子が1人なら5日まで、子が2人以上なら10日まで、病気やけがをした子の看護、予防接種および健康診断のために1日または半日(所定労働時間の二分の一)単位で子の看護休暇を取得することができます。(有給か無給かは会社の規定によります)

時間外労働、深夜業の制限

小学校入学前の子を養育する男女労働者から請求があった場合は、1か月24時間、1年150時間を超える時間外労働をさせてはなりません。また、深夜(午後10時から午前5時まで)において労働させてはなりません。

介護休業

要介護状態にある対象家族※を介護するために、通算9 3日まで、3回を上限に分割して休業をすることができます。
※配偶者(事実婚を含む)、父母、子、配偶者の父母、祖父母、兄弟姉妹、孫

◎正社員だけでなく、有期契約労働者やパート労働者であっても、一定の要件を満たしていれば介護休業を取得することができます。
①介護休業取得を申し出た時点において過去1年以上継続して雇用されていること
②介護休業開始予定日から93日経過する日から6か月を経過する日までに労働契約(更新される場合には、更新後の契約)の期間が満了することが明らかでないこと

所定労働時間短縮等の措置

要介護状態にある対象家族の介護を行う労働者について、3 年以上の期間で2回以上利用可能な、所定労働時間短縮等の措置を設けなければなりません。

所定外労働の制限

要介護状態にある対象家族を介護する労働者から請求があった場合は、所定外労働をさせてはなりません。

介護休暇

要介護状態にある対象家族の介護その他の世話を行う労働者は、会社に申し出ることにより、年次有給休暇とは別に、年5日(2人以上の場合は年10日)まで、介護その他の世話を行うために1日または半日(所定労働時間の二分の一)単位での介護休暇の取得が可能です。(有給か無給かは会社の規定によります)

時間外労働、深夜業の制限

要介護状態にある対象家族を介護する労働者から請求があった場合は、1か月24時間、1年150時間を超える時間外労働をさせてはなりません。また、深夜(午後10時から午前5時まで)において労働させてはなりません。

4.職場におけるハラスメントに関する改正法について(令和元年6月5日公布)

パワーハラスメント防止対策等ハラスメント対策の強化を盛り込んだ「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律等の一部を改正する法律」が第198回通常国会で成立、6月5日に公布され、労働施策総合推進法、男女雇用機会均等法及び育児・介護休業法について、職場のハラスメントに関する部分が改正されました。
改正労働施策総合推進法では、職場におけるパワーハラスメントとは、以下の3つの要素
①職場において行われる優越的な関係を背景とした言動であって、
②業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより、
③労働者の就業環境が害されること
をすべて満たすものとし、パワーハラスメント防止のため、相談体制の整備等の雇用管理上必要な措置を講じることを事業主に義務付けています。公布後1年以内の政令で定める日(中小企業は、公布後3年以内の政令で定める日までの間は努力義務)に施行されます。
パワーハラスメントに対する基本的な考え方や具体例、事業主が講ずべき雇用管理上の措置の具体的な内容等については、今後、厚生労働省で指針を策定する予定です。

また、この本改正により、パワハラだけでなく、セクハラ及びマタハラにおいても、事業主は、労働者が事業主にハラスメントに関する相談をしたこと等を理由として、不利益な取扱いをすることが禁止されました。

【参考資料】
○改正法の概要 [PDF形式:252KB]
○パワーハラスメント対策が事業主の義務となります!
~セクシュアルハラスメント等の防止対策も強化されます~
  [PDF形式:1MB]